クリア直前のダンジョンの前でロトの勇者は何を思ったのか?真の勇者が持つ「自分を壊す勇気」
こんにちは。SATTYです。
人生山あり谷ありとはいえ、できることならゲームの中の冒険のようにワクワクと倒しみながら試練を乗り越えていきたいものです。今日はそんな私が考える、弱気な勇者の話。きっと私がゲームの主人公だったら、こんな感じになると思います。最後に、このお話が生まれた理由も書いてみたので、よかったら読んでみてください。
モノローグ ー勇者の冒険ー
ある村にロロとトトという、二人の心優しい少年がいました。
17歳になったある日、村の長老はロロとトトに彼らが伝説の勇者の血を引き継ぐ若者であることを伝えました。真の勇者になるために、ロロとトトは冒険の旅に出たのです。
ブロッコリーのような緑色の草原をテトテトとカニ歩きをしながら二人はこれから始まる冒険の話をしました。
ロロ「あぁワクワクするな。これからどんなことが始まるんだろう」
トト「僕たちは勇者の血を引いているんだ。きっと上手くいくだろうね」
それから延々と2時間も歩いているのに、まだブロッコリーの草原を出ることができません。
ロロ「次はこっちにいってみようか」
トト「ねぇ、こっちで本当にあってるのかな。違うんじゃないかな。」
ロロ「いいから行ってみよう!」
トト「ねぇ、おかしいよ。僕らは勇者の血をひいているのに。もっと上手くいくはずだと思うんだ」
ずんずんと草原をいくロロに従って、しぶしぶトトは歩きました。
すると、青くてヘラっと笑っている、ぶよぶよのモンスターが出てきました。
ロロ「面白そうなモンスターだぞ、話しかけてみよう」
トト「僕はモンスターは嫌いだ」
ロロがぶよぶよのモンスターに話かけると、モンスターはとても喜びました。
ロロ「ねぇキミのその青色はとてもきれいだね、キミのそのぶよぶよは何でできているの?へぇキミにはたくさんの種類の仲間がいるのか」
ロロはぶよぶよのモンスターの話をたくさん聞いて、彼がとてもチャーミングなモンスターだと知りました。
ロロ「おーい。トトもこっちにおいでよ」
トト「・・・僕はモンスターは嫌いだ」
???「ぼくはわるいスライムじゃないよ!」
ロロ「あぁ言っちゃった!あっはっは」
ロロとぶよぶよのモンスターは大笑いして友達になりました。ロロはお礼にとアイテムをくれました。
ー ロロは、やくそうを手に入れた。
なんとか村の娘と恋の話
それからまたしばらく歩くと、小さな村に着きました。
ロロ「たくさん人がいるぞ。話かけてみよう」
トト「でも、ちゃんと話を聞いてくれるかな」
そこに、村娘が通りかかりました。ロロとトトはかわいい娘に一目で心を奪われてしまいました。
村娘「あなたたちといると、とても楽しいわ」
二人がいるとき、村娘はとても楽しそうに笑っていました。
ロロ「あぁ、なんて幸せなんだろう」
トト「ねぇ、村娘がいってる楽しそうっていうのは本当のところどういう意味なんだろう」
ロロ「いいじゃないか、村娘がいて僕たちがいて、互いが楽しいといっているんだよ。それで十分じゃないか」
トト「でも、そんなことをいって村娘は違うオトコが好きかもしれない」
村娘は冒険にいく二人にふしぎなきのみをくれました。
ー ロロはMPが3あがった。トトはもったいなくてポケットにいれたままふしぎなきのみを失くしてしまった。
冒険は佳境をむかえ、そして僕は途方にくれる
村を出たロロとトトは、また長い長い道を歩き続けました。その途中いくつかの岩山にぶつかりました。
ロロ「こんな小さな岩山はきっと超えられるはずさ」
トト「いやいや、これはとてつもなく大きな山だ。」
ロロとトトには目の前の景色が少し違って見えていました。
3日たって、ロロとトトはダンジョンにたどりつきました。
ロロ「ここを頑張って乗り越えてみよう」
トト「うーん。でも、先日もそれで道に迷ったじゃないか。やめておいたほうがいいかもしれない」
ロロ 「僕は行くぞ。トトはここで待っているのかい?」
トト「そうだなぁ、少し考えてみることにするよ」
ロロは一人でダンジョンに入って行きました。途中たくさんのモンスターが出現し、何度か傷もおいました。それでもロロはあきらめませんでした。ロロは勇者になると決めていたのです。ロロはたくさんのモンスターを倒すたびに強くなり、たくさんのアイテムを身につけ、たくさんの宝物を手に入れ、ついに最後のボスを倒したのです。
ロロがダンジョンから出てきた時、遠くから華やかなフィナーレのイントロが聞こえてきました。きっとまた次の世界がロロには待っているのでしょう。トトは何もできませんでした。トトは村を出た時から何も変わっていなかったのです。
トトは悲しくなりました。どうしてあの時青いモンスターと友達にならなかったんだろう。どうしてあの時、村娘にもっと好きだと言わなかったんだろう。どうしてダンジョンの前で立ち止まってしまったんだろう。どうして僕には勇気がだせなかったんだろう。どうして、どうして。うずくまって泣いているトトにロロは言いました。
ロロ「何を泣いているんだい。この物語は終わったかもしれない。でもまたきっと次の冒険が始まるんだ。次の冒険を選ぶのは、僕たち自身だ。分からない未来を嘆くのはもうやめにしよう。」
ロロ「そのうえ、次から次に新作も出るんだ。」
トト「それ言っちゃっていいの・・・」
・・・・・
・・・
・・
あぁっ!!お母さん、コンセント!セーブしてないのに・・電源が落ちてしまった。あちゃー、また最初の村からスタートかぁ。まぁでもいいか。次はまた違う選択肢があって、違う冒険ができるかもしれない。
さて、ラッキーなことにもう一度この冒険をはじめからやり直せるトトは、いったいどんな道を選ぶんだろう。あなたなら、どうするだろうか。
あとがき
この話は、昨日読んだ立川志の春さんの「自分を壊す勇気」の中にある一節に心を奪われて生まれました。
自分を壊す勇気~現状から一歩踏み出したいあなたの背中を押す本~
- 作者: 立川志の春
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スポーツや音楽など子供の頃からの訓練が必要なもの以外において、やりたいという気持ちを超える才能なんかないんじゃないでしょうか。
結局、才能があるかないかを考えるというのは、それによって成功する可能性を計ろうとしているのだと思います。〜中略〜
成功の可能性を考えた場合、考えれば考えるほど、やらない方向にしかベクトルが向かないことを過去の経験から学んでいたからだと思います。
ー『自分を壊す勇気』立川志の春 より
やっぱり生きていると、結果が気になります。成果を求めたくなります。才能を信じたくなります。それはそれで、決して悪いことではない。でも時に、成功の可能性を計ったり、失敗の恐怖に取り憑かれてしまうことで、前にすら進めなくなることがある。私はまさにそういうクチでして・・。傷つくことを恐れるあまり、目の前で計れるものさしだけを頼りに未来を予想しようとする。そして、そうやって思い悩む時に限って、自分の中から不安以外が出てくることなんてあまりないんですよね。一歩前に出たら、見える景色は全然違うはずなのに。ただ目の前だけしか見えなくなる。
とはいっても、考えたい性格の私ですから。考えるだけ考えて、苦しくなったら一つ呼吸をして一度立ち止まってみるんです。「今考えていることは、考えることで解決できる問題かな?」って。時には考えないことも勇気。あっけらかんと自分の直感だけを信じて、足を踏み出してみることが、一番の変化を自分に与えてくれるんじゃないかな、と思います。
あぁ、楽しかったーーー。ゲーム全然できないんですけどね。この話は決してド⚪︎クエではなく、架空のお話ですのでご了承ください。
さて今日はこのへんで。読んでくれてありがとう。
では、また明日のお話で。