SATTYのDREAM LIFE!

人生はたくさんの夢と物語でできているのだ。空想と妄想がつまった私の日記。

チャーミーグリーンのおジジとおババ

こんにちは。SATTYです。

突然でなんですが、ちょっと歌っていいですか?

チャーミグリーンを使うと〜手をつなぎたくなーーる〜。

この歌ご存知でしょうか。ライオンの食器用洗剤「チャーミーグリーン」のCM。今はやってないのかなぁ。白髪のおじいちゃんとおばあちゃんが手をつないでダンスする、かわいいCMでした。

「歳をとっても手をつなげる夫婦になりたい」と言っていた何割かは、チャーミーグリーンが影響しているのでは・・・密かに私はそう思っています。

手をつなぐって特別大事にしたいことなんです。人と人が手をつなぐって、一番あったかく感じて好き。チャーミーグリーンのおジジとおババは、きっと歳を重ねながらずっと手をつなぎ続けたのではないかしら、今日はそんなお話です。

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 恋に落ちた手

あなたと出会って恋に落ちて、はじめて手をつないでくれたのはいつだったかしら。あなたったら、恥ずかしそうに左手を差し出して。私がもぞもぞしていると、キュッと私の右手をとって、「寒いだろうから」って言ったのよ。覚えてる?

その様子がおかしくて、私は少し笑ってしまったのだけど、おかしさに負けないぐらい嬉しかったもんだから、下を向いてあなたの手を握って、何も言わずに歩いたわ。手のひらに汗をかいちゃうんじゃないかって、気にしながら。

 引き継がれた手

結婚式のお前は、それは綺麗だったなぁ。お父さんの腕にそっと手を添えて、一歩一歩と私の前までやってきた。ベールの下でボロボロと涙を流すお前は、化粧も崩れてヒドイ顔で。それでも私はお前が愛しくてたまらなかった。白い手袋に包まれたお前の手を、お父さんから受け取ったあの時、お前とこれから生きていくことの喜びと重い重い責任を感じたものさ。

 生まれた日の手

私とあなたにはじめての子供が生まれた日。大きなお腹から生まれようとしてくるあの子があんまり頑固にいるものだから、あなたったらオロオロしちゃって。「お父さん、落ち着いてください」って先生にまで言われてたわね。

あんまり苦しくてあなたに八つ当たりしちゃったけど、あなたがずっと握っていてくれた手が力強くて、力強くて。この人と一緒なら大丈夫って思ったものよ。

迎えてくれる手 

 お前はあの子が生まれてからてんてこ舞いで、髪を振り乱しながら子育てをしてくれた。私は仕事仕事で、なかなか家にもいなかった。我儘だと怒るなよ。お前たちが寝静まった静かな家に帰って、一人で食べる食事は少しばかり寂しかった。

寄り添って眠るお前たちの寝顔を見て、飛び出した手を布団へしまうのは私にとって唯一の大事な習慣だった。お前とあの子の手は、いつでも温かかく私を迎えてくれた。

 ごめんなさいの手

あの子が大きくなって、また二人の時間。一度だけあった大きな喧嘩の時、あなたムッツリと黙っちゃって。1週間ばかりだったかしら?一言も口をきかないで、私の作った食事をそれでもベロっと食べるんだもの。あの時ばかりは私も呆れたわ。

あれはお前が誤解をしたんじゃないか。

知らない知らない。誤解をさせるようなことをするのが悪いんじゃないの。もう終わり、もうこの人とは終わりなんだって思ったら、なんだか悲しくなっちゃって、布団の中でボロボロ涙が止まらなかった。そしたらあなた、私の手を握って「ごめんな」って言ったわ。今まで聞いたどの言葉よりも、気持ちがこもっていたから、もう許してあげる。

 これからつなぐ手

お互い歳をとったもんさ、お前は出かけるにも鏡の前で準備が大変だ。シワシワの顔によく分からないクリームを塗り込んで、口紅だけは欠かさない。

あなただって似たようなものよ、すっかり髪もうすくなっちゃって。お気に入りの帽子がないって、大騒ぎしたのはいつだったかしら?

 

まぁいいさ、さぁ今日はどこまで出かけようか。手をつないで、ステップを踏んで。

昔よりあなたは随分足も遅くなったけど。それもお互い様ね。私が引っ張ってあげる。

あとどのくらいの日をお前と一緒に過ごせるかわからないけど、いつかお前が天国にいく時も、こうしてお前の手をずっと握っているよ。

そしたら私は、天国であなたが来るのを待っててあげるわ。右手をあけてね。

 

さぁ手をつないで。手をつないで。

 

あとがき

歳をとって、おじいちゃんとおばあちゃんになって、それでも手をつないで歩いていくまでには、たくさんの時間が二人の間に流れるんだろうなぁ、そんな憧れを抱いて書いたお話。私はまだまだヒヨッコで、まだまだ想像するにも経験値が足りません。きっとこんなに美しい話ばかりではない、様々な試練や葛藤が訪れるんでしょうね。それでも、手をつないで思いを伝え合って、生きていきたいと願います。だって、他でもないたった二人の夫婦ですから。

それでは今日はこの辺で。最後まで読んでくれてありがとう。

また、明日のお話で。