東京限定「じゃがですよ!」とともに過ごした新幹線の旅。本当にただそれだけのこと。
こんばんは。土曜日の夜、君はいかがお過ごしだろうか。
私は今、大都会東京から、愛する故郷大阪へと移動する旅の途中で書いている。そう、私は旅人。ジャーニー・SATTYである。
新幹線の車内というのは、長い異次元空間のようなもので、私はただシートにもたれて流れ行く夜の光景を眺めているだけなのに、あと2時間もすれば開いた扉の向こうに愛するステディがいるのだから、不思議だ。
ワンダーof 新幹線。旅の友となるプレミアムドリンクは、WONDAだ。うまい・・実にうまい・・・
そして、品川ステーションで出会った「彼」が、この旅を彩るもう一人の親友になる。
ー彼の名は「東京限定 じゃがですよ!」。
銀座生まれのカレー味だ。
親友との旅を楽しもうと、私は彼の心のドアをノックした。
心細くなるほどの少なさに、心に冷たい風が一瞬駆け抜けた。なぜって300円近くしたのに。
しかし、私は気づくのである。ダイエットをしていたことに。そうか、これは太ってはいけない私のために生まれた「じゃがですよ!」なのか・・・。
まさに出会うべくして、私たちは出会ったのだ。 余談であるが、「じゃがですよ!」カレー味と、缶コーヒーは決して組み合わせてはいけない。お互いの足を引っ張り合う、悲しい関係が生まれからだ。
モスバーガーのポテトを猛烈に乾燥させて美味しいカレー粉をふりかけたら、きっとこうなるんだろう、私はそんなことを考えて、「じゃがですよ!」を平らげた。
時間にして5分。食べる前より、空腹を覚えているのが不思議だ。そう、やはり少なすぎた、少なすぎたのだ。
・・・
「じゃがですよ!」と惜別の時を過ごした私の耳に、ファンキーなボーイたちの歓声が聞こえた。3列ほど後ろのシートに、6人ほどのボーイたちが旅の終わりのひと時を楽しんでいる。
「違う違うーーーーーHAHAHAHAHA」
「おまえがーーーーーHAHAHAHAHA」
「うぇーーーーーーいHAHAHAHAHA」
私は青い果実のようにみずみずしい若さをたたえた、ファンキーボーイたちの笑い声に、微笑んだ。賑やかな旅も、たまには悪くないもんさ。
「ぎゃーーーーーーーHAHAHAHAHA」
「いやだからーーーーHAHAHAHAHA」
そう、悪くないもんさ・・・
そこに通り掛かった、車掌さんが彼らにメッセージを伝えた。
「お静かに」
It's ナイス・プレイ。
・・・
そしてまた、夕闇の静寂が訪れた車内。私は何気なく周囲を見渡した。
今日も車内には多くの人が乗っている。彼らはみんな、どこへ向かうのだろうか。 ジャーニー& ジャーニーのクロスポイント、今私はそこに立っているのだ。私は彼らの旅に思いを馳せ、旅の一期一会を楽しむ。
袖振り合うほどの距離に座る隣の酒臭い紳士は、愛する妻の元へと帰る企業戦士か。いびきをかきながら眠る、まるで騒々しい天使のような横顔が真っ暗な窓に映っている。ゆっくりお休み、赤い顔のMr.エンジェル。君にはビールがよく似合う。
また、先ほどのファンキーボーイの一人が、通路のすれ違いざまスッとよけた私に、笑顔の「ありがとう」を投げかけた。君の声は大きいが、君のハートもでっかいな。たったそれだけで、私の旅は気分良くなっていくのだから、まったく単純なもんさ。Good Luck。
ただ動き続ける新幹線の中で、私たちはみな旅人だ。大きな出来事がなくても、小さな出会いがある。それはまるで人生のようではないか。
あぁ、どうやら眠りの使いがやってきたようだ・・・
次に目覚めた時には、愛する君が目の前にいるだろう。
それでは、しばし夢の時間を。
また、次のお話まで。