物語の作り方入門ー妄想作家は処女作を書くことができるのか!?【ストーリー編】
こんばんは。妄想作家志望のSATTYです。代表作はまだありません。
これから代表作を作ろうとしています。今まさに。今回は、小生のリアルな作品作りの過程をすべて丸ごと書いてやろういう企画。
小生は、それはもうはるか昔から、物語というものに憧れをいただき続け、妄想作家を志ざして、はや100余年。「志ざしは常に高く」をモットーに書けない日々を送り、枕を涙で濡らし続けてきたで候。源氏物語、ちょー好き。
そんな小生に救いの声がかかりました。大好きな、現代でいうところの「ブログ」を執筆されている方から、物語作りの参考書を紹介いただいたのです。そこで小生は初めて知りました。「三幕構成」というものが物語作りの世界ではブイブイいわせていることを・・。
三幕構成とは?
簡単にいうと、物語を「セットアップ(設定)」「「葛藤・展開(対立)」「解決」という3つの役割をもった幕で構成するということ。
- セットアップ・・・いつ、どこで、誰が、何をする物語かを伝える
- 葛藤・展開・・・・主人公が様々な困難を乗り越える過程、物語の醍醐味
- 解決・・・・・・・物語のクライマックス、結末
そして、この3幕の間にはAとBの二つのターニングポイントが訪れます。
- A・・・主人公が物語のゴールを目指すきっかけとなる出来事
- B・・・いわゆる山場。この直後にクライマックスが訪れる一番の興奮ポイント
そしてクライマックスを盛り上げるためにやるべきことが一つ。それは、Bの直前で、「クライマックスとは逆の困難をぶつける」ということです。
例えば、クライマックスがラスボスを倒すことなら、それとは真逆に絶対絶命のピンチが主人公に訪れる、という具合。それによって、ハラハラかーらーのーハッピーーーー!!!が訪れ、見る人はいと楽し、となります。
このような構成に沿って作ることで、オレンジで書かれた曲線のように、テンションが盛り上がり退屈しない「面白い」物語に仕上がるというわけであります。
ものすごく、簡素に説明してしまいましたが、小生はこのように理解しておる次第です。この「三幕構成」を使ったら、面白い物語ができるんですって。そうなんですって。
・・・ホントに?小生にも・・・?できるの・・・?
三幕構成を実践してみる
題材
さぁ、やっと本題に入りました。実はですね、小生は今書いてみたいお話があるのです。ことの発端は、これを見つけてしまったからでしょうか。
勘のいい読者の方ならおわかりかもしれませんが・・・過去にSATTYが書き散らしたとある物語を覚えているでしょうか。そう『空き缶のブルース』。まさかのリターン。
→土曜日の空き缶回収の準備をしてたら、空き缶のブルースが聞こえてきて超切ない
- SATTYのDREAM LIFE!
ここに空き缶キャラクターの一人(缶)としてタリーズコーヒーブラックが登場し、なんと伊藤園ティーズティーというミルクティーと、ほのかな恋が始まりかけます。
※お前は一体、なんの寝言を言っているんだというキミ。もし暇だったら、元のお話を流し読みしてほしい。
空き缶のブルースを作ったSATTYという人は、きっと二人(缶)は結ばれるんだと思いながら、書いていたんだろうと小生は思います。ところがですよ。ところが!
タリーズコーヒーは、あろうことか「ミルク」と結婚して、「ラテ」という子供まで生まれてしまっていたのです・・・。わかりますか?ついてこれてますか?
ラテはコーヒーとミルクでできているんですよ。コーヒーとミルクティーではできないんですよ!・・・切ない。なんと切ないじゃぁありませんか・・・。
そこで小生は思ったのです。彼らの恋の物語を、完結させてやらねばならん・・と。
あらすじをつくってみる
では早速、今回の物語の大枠を組み立ててみましょう。
<SATTYが今回挑戦する物語>
- 誰が・・・主人公(ティーズティー)が、
- いつ・・・空き缶のブルースから5年後
- どこで・・・とある町で
- 誰と・・・タリーズブラックと
- どのように・・・苦悩を乗り越えて
- 出来事・・・過去の恋を終わらせる
- なぜ?・・・ずっと忘れられなかったから
という胸キュンな妄想物語を作りたい。小生は。
三幕構成にあてはめてみよう
さきほどの三幕構成に沿って考えるとこんな感じになりました。
物語を大きく動かすターニングポイントとなる事件は・・・?
- A・・・ラテを見つける!まさか、この子は彼の子・・・!?
- B・・・タリーズブラックと再会!忘れていたはずの恋が・・・
葛藤・展開部分を考えてみる
なんだか、物語らしくなってきたような気がスル・・・。どうでしょう?興味わきます?
「葛藤・展開」部分の苦悩を乗り越える、という点をもう少し掘り下げてみます。ラテを見つけたあと、ティーズティーは果たしてどのような気持ちと葛藤するのか・・・
- 忘れたつもりでいた過去の恋を忘れていなかったことに気づく
- 本当に彼の子供なのかが気になる
- ラブラブだった時を思い出してしまう
- ラブラブだった時の彼の愛は嘘だったのかという疑心暗鬼
- 彼の気持ちを確かめたい
- でも彼にはもう会えないという絶望
今のところ、こんな感じでしょうか。この気持ちが、タリーズブラックとの再会という山場を迎え、どのようなエンディングを迎えるのか・・・あぁ、涙なしでは語れない!!
そして、ターーーイムリミット!!といわけで、第二夜につづく。
つづきは、次のお話で。
本企画の参考資料
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術
- 作者: シド・フィールド,安藤紘平,加藤正人
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 2009/03/31
- メディア: 単行本
- 購入: 55人 クリック: 290回
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ハリウッド映画の巨匠たちが、大きな影響を受けているという物語作りの理論を、たくさんのハリウッド映画を題材に使いながら、解説してくれる本書。あの名作は、確かにこの構造で出来ている・・・と、目からウロコがひらひらと。
生徒たちとディスカッションしながら作品を練り上げていく過程も描かれており、非常に刺激的です。
こちらは、小生のような「書けない」生徒たちの悩みを一つづつ解決しながら、物語作りを進めてくれるまさに入門書。穴埋め式のシートもあって、難しいことはよくわからん・・という小生でも楽しめる書でした。
駆け出しのブログ書きと、中堅編集マンが一夜限りの文章談義。私が「書く」ことにこだわる理由。
・・・っしゃーせーーーー・・・ ・・
いやー・・・・きゃーはー・・
・・・
週末の夜である。ここは大衆居酒屋。
安さとうまさを実現した、庶民の憩いのオアシス。 私は、ストローのささったジョッキグラスに並々と注がれた、乳白色のミックスジュースを堪能していた。ここのミックスジュースは絶品だ。
そして、私の前にはDスケさん(とある会社の中堅編集マン)。今夜もこのブログの主役は彼である。彼はもう残り少なくなった生ビールで喉を鳴らし、ご機嫌な様子。
申し遅れました、SATTYです。こんばんは。帰省中の大阪より愛を込めて、今日は暑苦しい夜の居酒屋談義をお届けします。今日のテーマは、そう「物を書く」ということ。
誕生間もないひよっこブログの管理人SATTYと、各地を飛び回り雑誌編集に精を出す中堅編集マンのDスケさんが、焼き鳥片手に繰り広るトーク&トーク。どうぞ、チャンネルは、そのままで。
・・・
Dスケ:SATTYは、ブログよう続いてるやんか。ええこっちゃ。夢中になれるのはええこっちゃやな。
SATTY:楽しいねん。いろんな人がコメントもくれるねんで。
Dスケ:すごいやん!
SATTY:みんなブログ書いてはるからな。多少わけわからんこと書いても、読んでくれはるねんけど、もっと広く読んでもらうには、ちょっとわけわからなすぎるかもしれへん。
Dスケ:そうかぁ。頑張らなあかんな。
SATTY:うん。(パリポリ←キャベツ噛む)
ここで、レバー登場。我々はレバー好きである。タレが焦げたはしっこが、好き。
Dスケ:でもすごいなぁ。SATTYは、ようそんなに書くことあるなぁ。俺は書かれへんわ。
SATTY:好きなようにめちゃくちゃ書いてるだけやで。
Dスケ:好きなように書けるってゆうんはスゴイことやで。俺は仕事で、いっぱい書くけど、好きなように書けって言われたら・・どうやろう。書けへんな。
SATTY:なんで?
Dスケ:色々変に知ってしまったんかな。例えば「今回はあの手で書こう」「ここはこうやな」とか、流行りの文章とか、全部狙って書いてるみたいになるからな。なんでもそうやで。結婚式のスピーチとか手紙でも。ホンマの自分の言葉ってどこにあるんやろうって思ってしまうねん。それやったら何も書かんと、その場で思ったことをしゃべる方がマシや。自分の言葉で好きなように書けるっていうんは、スゴイことやで。
・・・
Dスケさんが言っていることが、私にはちょっとわかる気がした。まだ始めたばかりのブログとはいえ、最初の1ヶ月頃は、なかなか楽しむのが難儀だった。
人のブログは山のように読んだし、ブログの書き方とか、考え方とか、漁るように読んでいた。もともと本を読むのも好きだったし、文章というものが好きだったことも手伝って、寝落ち寸前の半目状態でスマホを握りしめ、飢えた魚のように情報を得ようとしていた。
「この文章は素敵だ」「こういうブログがいいのか」「こんな風に書いてみたい」
情報はあっという間に、私の思考回路に影響を与え出す。そしてそのうち、がんじがらめの情報の縄の中で、身動きがとれなくなるのだ。次に何を書けばいいのか、わからない。次の言葉が出てこない。なぜって、自分の言葉がわからなくなったから。
その縄が少しずつゆるまって、自分の好きなことを少しづつ書けるようになって、人にどう見られるかという呪縛から、少しだけ解放された時、書くことが楽しくなった。
すると、「それが君の文章だ」と言ってくれる人が出てきた。そうしたら、自分の言葉を書くことは、小さな自信に変わっていった。
・・・
Dスケ:SATTYは文章が好きなんやな。それがようわかるわ。
SATTY:うん。好き。
Dスケ:なんでそんなに好きになったん?
SATTY:うーん・・・そう考えたら、他にこれって言えるものがないんかもしれへんな。音楽やってたとき(SATTYは学生時代音楽を勉強していました)も、これが正解なんかな?って考えながらやってたから、かっこ悪い演奏になるのが怖かったし、WEBデザインも、ひたすら人の作ったものを見て、人が作ってほしいものを聞いて作ってたし。自分の中にあるこだわりとか、そういうものはあんまりなかってんな。
今は、SATTYの頭の中にバァーって物語があってな、それを文章にしてるから、私の世界を書くのに、私が書いているもの以外の正解はないやんって思うねん。だって、私の頭の中を書いてるんやもん。
・・・・
私はきっとライターさんとかにはなれないんだろうなぁと思う。憧れた時もあったけれど。例えば、雑誌とかWEBメディアでもそうだけれど、食事や場所や物、情報を紹介するのに長けた人の書く物を見ると、あまりに魅力的なその「伝える力」に嫉妬する。
わかりやすく、そしてそのものの魅力をありのままに自分だけの言葉で書き綴る。それが私にはできないのだ。
私が「お話」と称して、ブログを書くのにはそういう理由がある。私が空想好きで物語を書きたがるのにはそういう理由がある。目の前で起きた出来事も、頭の中でもう一度再生しなおす。自分だけの世界で物語というある種の創作物に変換しないと、自分の言葉が生まれてこないのだ。
・・・
Dスケ:そう考えたら、フィクションも悪くないな。
SATTY:Dスケさん、ノン・フィクション好きやんか。
Dスケ:そうやけど、俺も脚本とか書いてたからなぁ。脚本やったら、自分の言葉でかけるような気がする。
(注:Dスケさんは学生時代映像を勉強していました)
SATTY:脚本書いたらいいやん!
Dスケ:書こうかなぁ。
SATTY:うんうん!
・・・
世の中に、私たちのように作品を創造することに憧れる人は山のようにいるんだろう。そうして、日の目を見ずに、諦めていく人も山のようにいるんだろう。それだけ、何かを創造するということには中毒的な力があると思う。
想像は無限だ。自分の頭の中で、もう一つの世界が生まれ、たくさんの人の人生が始まる。数多の人生が交差する。これ以上の創造が他にあるだろうか。
・・・
Dスケ:何かを伝えたいとか、メッセージとか、そんなことよりもな、映像でも本でも、その箱の中で最高に「ウツクシイもの」を見せれたら、いいよな。いい映画はさ、なんのセリフがなくても、そのシーンの美しさだけで、感動できるんやで。
SATTY:ハッてなるやつやろ。細胞が感じるやつやな。
Dスケ:そうそう。ハッてやつ。
SATTY:そんなん作れたら、最高やなぁ。
Dスケ:そうやなぁ。
・・・
こうして、夢見る大人の夜は更けていく。ここは大衆居酒屋。安さと旨さを実現した庶民の憩いのオアシスだ。1本100円少々の、うまい焼き鳥を片手に、そろそろ重くなるまぶたを通して、果てしなく広がる遠くの夢を見つめてみるのも、たまには悪くない。馬鹿馬鹿しい儚い夢だと、たとえ誰かが笑ったとしても。そんな夜だった。
それでは今日はこの辺で。
また、次のお話で。
いつもお世話になってます。離れて暮らす夫の様子は、彼の友達が全力で教えてくれた。
こんにちは、レポーターSATTY@大阪です。
しばらくぶりに、故郷大阪に帰ってきました。元気いっぱい充電中です。もう明日には東京に帰るのですが、この数日間のことをいくつか。
まず初日となる今日は、大阪は天満にある天六飲食店街「レンガ通り」よりお届けいたします。
この日SATTYは、新幹線で大阪に到着後その足でとあるライブ会場に行きました。夫・Dスケさんのお誘いです。といっても、私が到着したときには、すでにライブは終わっていて、宴の後の熱い余韻だけが残っていました。いわゆる、酔っ払いパラダイスです。
SATTYはお酒があんまり強くなく、かつ結構な人見知り。一方のDスケさんは、かなりの酒豪でワイルド&スペクタクルな友人がめっちゃいます。
そんなもんだから、この日のSATTYは結構な勇気を振り絞ってここにきたわけです。だって最近東京のボッチ暮らしで、人恋しくなっていたんだもの。
おそるおそる、ビビリビビリで到着したのは「鮨処 小町」という大正の匂いがする、なんとお寿司屋さん。え、ここでライブですか。
カウンターだけのこじんまりとした、レトロなお店のなかはライブ後の熱気むんむん。サタデーナイトをこれでもかっと楽しむ兄さん姉さんが、いっぱいです。
写真には写っていないんだけど、このカウンターの奥で演奏がされていた模様。粋じゃぁないの。
お店の外のちっちゃな丸テーブルで、チミチミとSATTYがアテをつまんでいると、Dスケさんが学生時代の先輩だというオネエさんを連れてきました。
オネエさん(酔度8)「あらーーーーーーー、Dちゃんのお嫁さん!?」
SATTY(シラフ)「こ、こんにちは。いつもお世話に・・」
オネエさん「結婚したん知らんかったよーーーーお名前はーーー?」
SATTY「SATTYです。へへ・・へへ・・(とりあえず笑ってみる)」
オネエさん「そうなんだぁ、幸せものめーーーーー」
オネエさんは結構酔っ払っていたので、あんまり会話の内容はよく覚えていないんだけど、圧倒的インパクトのオネエさんに、もちろん圧倒された。圧倒されたんだけど、なんだかオネエさんがとても嬉しそうで、私もちょっと嬉しかった。Dスケさんも、いつも以上によくしゃべり、よく呑んでいて、終始ご機嫌な様子。
なんかよくわからないけど、なんか楽しいな。そう思ってノホホンとテーブルでポテトサラダをつついていたのですが、この後SATTYはさらに強烈な人と出会います。
Dスケさん「あーーーーー、UK(仮名)さーーーーーーん」
Dスケさんがお店の入り口付近に立っている、なにやら怪しげな人を大声で呼んだ。SATTYの心の声としては、「えっ、なに、だれ」。
Dスケさん「UKさん、俺の嫁」
Dスケさんはテンションあげあげで、SATTYを謎のオニイさんに紹介する。
UKさん(酔度100)「えーーーーーーーーーーーーーーまじでーーーーーーーーーえーーーどうしよーーー、俺めっちゃ嬉しいーーーーーーえーーーーDちゃんの嫁さん?嫁さん?めっちゃ嬉しいーーーーーーーーー!!!」
SATTY(完全シラフ)「あは、あはあは、えへへへあは(やっぱり笑うしかない)」
オニイさんは、超ロン毛で細ーいオニイさんで、テンションがすごかった。SATTYにとっては、間違いなく謎のオニイさんに違いないのだけど、なぜだかやっぱりオニイさんがSATTYに会えたことを全力で喜んでくれていて、笑いがこみ上げてきた。
なに、この人たちは。なんだかわからんけど、なんだか愛情でいっぱいだ。
UKさん「嬉しいーーーーーーーーーDちゃん、俺嬉しいーーーーーーなんかごめーーーーん」
そういって、オニイさんは挙げ句の果てにSATTYに土下座をしだした。満面の笑みで。ちょっとちょっと何々ーーーそう言いながら、オニイさんを無理やり立たせる周囲の人はみんな大爆笑で、SATTYもなんだか笑った。
この光景、カオスでしょう。5mくらい離れてみたら、なんだこれはとなるでしょう。私もそう思います。だけども私はこの時、出会っただけで嬉しいと叫んでくれるこの奇妙な人たちが、愛すべき人たちだと感じたのです。
Dスケさんは、こんなに愛してくれる人に囲まれているんだなと。それが、とても嬉しかったのです。
ーこの日の帰り道。
Dスケさん「付き合ってくれてありがとうな」
SATTY「Dスケさんは、いっぱい愛されてるんやなぁ。」
Dスケさん「そうかな」
SATTY「そうやで。だって会えて嬉しいって、私土下座されたで」
Dスケさん「そうやな」
SATTY「そうやで、よかったなぁ」
そうして一緒に、ディープな深夜の天満の街を手をつないで帰った。
それがこの日の出来事。SATTY@大阪編、まだまだ続きます。
それでは、また次のお話で。
今度はお店の中で食べてみたい
東京限定「じゃがですよ!」とともに過ごした新幹線の旅。本当にただそれだけのこと。
こんばんは。土曜日の夜、君はいかがお過ごしだろうか。
私は今、大都会東京から、愛する故郷大阪へと移動する旅の途中で書いている。そう、私は旅人。ジャーニー・SATTYである。
新幹線の車内というのは、長い異次元空間のようなもので、私はただシートにもたれて流れ行く夜の光景を眺めているだけなのに、あと2時間もすれば開いた扉の向こうに愛するステディがいるのだから、不思議だ。
ワンダーof 新幹線。旅の友となるプレミアムドリンクは、WONDAだ。うまい・・実にうまい・・・
そして、品川ステーションで出会った「彼」が、この旅を彩るもう一人の親友になる。
ー彼の名は「東京限定 じゃがですよ!」。
銀座生まれのカレー味だ。
親友との旅を楽しもうと、私は彼の心のドアをノックした。
心細くなるほどの少なさに、心に冷たい風が一瞬駆け抜けた。なぜって300円近くしたのに。
しかし、私は気づくのである。ダイエットをしていたことに。そうか、これは太ってはいけない私のために生まれた「じゃがですよ!」なのか・・・。
まさに出会うべくして、私たちは出会ったのだ。 余談であるが、「じゃがですよ!」カレー味と、缶コーヒーは決して組み合わせてはいけない。お互いの足を引っ張り合う、悲しい関係が生まれからだ。
モスバーガーのポテトを猛烈に乾燥させて美味しいカレー粉をふりかけたら、きっとこうなるんだろう、私はそんなことを考えて、「じゃがですよ!」を平らげた。
時間にして5分。食べる前より、空腹を覚えているのが不思議だ。そう、やはり少なすぎた、少なすぎたのだ。
・・・
「じゃがですよ!」と惜別の時を過ごした私の耳に、ファンキーなボーイたちの歓声が聞こえた。3列ほど後ろのシートに、6人ほどのボーイたちが旅の終わりのひと時を楽しんでいる。
「違う違うーーーーーHAHAHAHAHA」
「おまえがーーーーーHAHAHAHAHA」
「うぇーーーーーーいHAHAHAHAHA」
私は青い果実のようにみずみずしい若さをたたえた、ファンキーボーイたちの笑い声に、微笑んだ。賑やかな旅も、たまには悪くないもんさ。
「ぎゃーーーーーーーHAHAHAHAHA」
「いやだからーーーーHAHAHAHAHA」
そう、悪くないもんさ・・・
そこに通り掛かった、車掌さんが彼らにメッセージを伝えた。
「お静かに」
It's ナイス・プレイ。
・・・
そしてまた、夕闇の静寂が訪れた車内。私は何気なく周囲を見渡した。
今日も車内には多くの人が乗っている。彼らはみんな、どこへ向かうのだろうか。 ジャーニー& ジャーニーのクロスポイント、今私はそこに立っているのだ。私は彼らの旅に思いを馳せ、旅の一期一会を楽しむ。
袖振り合うほどの距離に座る隣の酒臭い紳士は、愛する妻の元へと帰る企業戦士か。いびきをかきながら眠る、まるで騒々しい天使のような横顔が真っ暗な窓に映っている。ゆっくりお休み、赤い顔のMr.エンジェル。君にはビールがよく似合う。
また、先ほどのファンキーボーイの一人が、通路のすれ違いざまスッとよけた私に、笑顔の「ありがとう」を投げかけた。君の声は大きいが、君のハートもでっかいな。たったそれだけで、私の旅は気分良くなっていくのだから、まったく単純なもんさ。Good Luck。
ただ動き続ける新幹線の中で、私たちはみな旅人だ。大きな出来事がなくても、小さな出会いがある。それはまるで人生のようではないか。
あぁ、どうやら眠りの使いがやってきたようだ・・・
次に目覚めた時には、愛する君が目の前にいるだろう。
それでは、しばし夢の時間を。
また、次のお話まで。
母の言葉リターンズ。小さな積み重ねは、大きな世界を変えるのだ
カタカタカタカタ・・カッカッターン・・・
カタカタカタカッ・・ターン・・・ふぅ。
こんばんは・・SATTYデス・・・仕事です、仕事おわんないですよ。どうしよう、今日のブログは何を書くか、まだ決まっていないし、明日も出勤ですってよ、マジでやばいです。
ーピローン♪
・・・ま、まさかこの音は・・・あの人が、あの人が見てしまったのかもしれない。
私はおそるおそるスマホのメールを開く。
ちょっと〜!ちょっと〜!ちょっと〜!(>_<)
ー「オカン通信vol.13098」
き、きたーーーーーーー!!
【解説】昨日、私は母から届いたメールを全公開するという暴挙に出たのです。よろしければ、まずこちらから読んでみてくださいね。
ちょっとホンマに怒られたらどうしよう、とビビっていた私。
私のメール、どの部分をどんなふうに使うんかなぁ・・と思っていたらバッチリ全部出てる!!!!
ー「オカン通信vol.13099」
ばれてる!!速攻読んでいる!
でも私は動じないです。なぜって、「あのメールから記事を1本つくるなんて、おまえやるじゃない」というメッセージが続いていましたから。この感じ、母喜んでいますね、はい。よいよい、それでよい。
そこで図にのった私はこんな返信を返してみる。
まだ仕事なんやけど、今日のテーマが思い浮かばなーい。なんかないかねー
ーby人の子SATTY
へへへ・・しめしめ。これでなんかイカしたテーマを送ってくれたらさ・・へへへ・・仕事もはかどるってもんでさ・・へへへへ・・。
カタカタカタカタ・・ぴぃぴ〜〜ぃぴぃ〜〜〜♪(口笛)カッターン・・・
ーピーロン♪
きた!!
そして開いたメールには、なんと400文字超えくらいのメールの長文。お友達の話、同窓会の話、ご飯を食べてきたという報告が綴られておりました。そして、
テーマが決まらないのに、無理にブログ書かなくてもいいと思います。
出来るだけ毎日書こう。
出来るだけ毎日歩こう。
出来るだけ毎日作ろう。
私は全てそんな感じよ。
ー「オカン通信 vol.13100 春の特大号」
ぎゃ・ぎゃふん。ほぼ日の下に書いてある「今日の一言」みたいやん。それが今日のできごと。
※これはSATTY脳内再現による文章です。仕事は決してさぼっていません。
「出来るだけ毎日書こう」
today-im-going-to-live-my-life-without-worries-2
そんなわけで、昨日の続きの出来事があり、母からはお題をもらえず、帰りは遅くなるし、もう今日はブログお休みじゃないかな・・という考えが頭をよぎりました。
だけど、だけど。
私にもできた!っていう自信を感じられるように、毎日の更新頑張ってみよう、そうやって決めた数日前の自分。それから書いてきた一昨日の自分、昨日の自分。せっかく積み重ね始めた私を、裏切ってしまうような気がした。
「出来るだけ毎日書こう」
少しでも前に進もうと、自分に出来るだけの「いい」生き方をしてみようと、数日前の私が悩みぬいた末にたどりついた、小さな決意。ちっちゃなちっちゃな一歩だよ。でも、出来るだけ、そう出来るだけ。短くてもいいからやっぱり何かを書きたい。出来るだけやろうと思える今は、きっと出来る時だ、そう思った。
ふと思い出したんだけど、昨日、これまでずーっと悩んであることが、スーーッとそれは霧が晴れるかのように、解消した瞬間がありました。
そういえば、私は小さいころから、よくグジグジと悩みがちな子だったけど、あの時感じていたいろんな悩みを、全部引き連れて生きているわけではもちろんなくて、変わり続ける自分と周りの環境の中で、ひとつづつ解決してきたんだと思う。昨日のように。
そうやって、自分の一歩が、目の前で見ている景色を、景色を感じる自分を変えてくんだろうな、と私は信じたいのです。
母のメールを見た、たった数分の間にそんないろんな気持ちが頭の中を駆け巡って、やっぱりこれも、自分の小さくて大きな変化だと、そう感じたから、そうか、その気持ちを全部書きとめたらいいじゃないか、と、大層マジメに書いています。
こうやって、一文字ずつ文字を書き続ける、これもまた、経験の積み重ね。さて、この文字を打ち終わったら、次にはどんな景色が見えるだろう?
さぁ、それでは今日はこのへんで。
また、次のお話で。
オカンが私のブログを読んで送ってきたメールが長すぎて泣いたから、全部回答します
こんばんは。人の子、SATTYです。
今日はこれから、重要なミッションがある・・・SATTYは、書かねばならない。書かねばならないのだ。このエントリーを。ターゲットに早速アプローチ。
TRRRRRR・・・・ガチャ
SATTY「もしもーし」
SATTY母「はーいー」
SATTY「あのさー、いっつもくれるメールブログに書いていい?」
SATTY母「いいけど。なんか送ったっけ?」
SATTY「良かったらいいねん。今週帰るねーじゃぁねー」
SATTY母「はいはーい」
・・・
フッ・・母よ・・言ったね・・Yesと言ったね・・ニヤリ
本日のミッション。オカンのメールを紹介せよ!
SATTYのオカンは、このブログの読者です。少し前にカミングアウトしたんだけど、それからよくピーロン♪と送られてくるメールを、一挙公開したいと思います。
最初に言っとくけど・・・ビビるほど長いよ?
始まりはこれから。ブログをカミングアウトした翌日
オカンのアンサー
星っていうのは、はてなスターっていうんだよ、オカン。
ちなみに「グレ」ってのは、ウチの死んじゃった愛犬です。オカンのコメントがしみすぎて、不覚にもポロリと泣きました。ここで1泣き。はい、耳かき受け取りました。
母、牛丼を知らず
オカンのアンサー
SATTYの体調を心配してくれているのね、トットと寝なさいと言われてしまった。そして、オカンがまさかの吉野家を食べたことがない、という事実をこの時知りました。今度、おごってあげるよ。で、もう一度感想を聞かしてください。
オカン、大橋トリオに覚醒する
オカンのアンサー
オカンは顔文字を覚えました。
誤字脱字の指摘が入り出す
オカンのアンサー
経緯→敬意です。はい。すみません。さーせんした。この後、「本当にSATTYで良かったの?」とDスケさんに心配の電話が入ります。
オカンの思い出を語ったら・・
オカンのアンサー
喜びのあまりか・・な、なが!!ちなみに、内緒部分はもっと長かったです♪ご本人に読まれるというのは、いささか恥ずかしいような気もしますが、一番読んで欲しかった人でもあるので、よしとしましょう。しかし、オカンの解釈はいつも興味深いのです。
オカン、ブログに書いたものがどんどん消えていくとか・・恐ろしぎるよ。きっと何かない限りは残ると思うよ。この記事も、あの記事も。6月になったら、東京にきてください。半生を取材させていただきます。
オカン、爆笑いただきました
オカンのアンサー
楽しんでいただけたようで、これは嬉しかった。関西弁がどうやらオカンのツボのようです。ちゃんと読み手に伝わってくれるのか、そこまで心配してくれて毎度おおきに!
さらに不可解な言葉に突っ込み出すオカン
オカンのアンサー
おま→おまえってネット用語・・ではないわな。私も適当なことを言ったもんだ。意味わからん系の言葉に、どうやらオカンは厳しいようです。申し訳ございませぬ。「今度探してみよ」という口調のオカンは、どうやらSATTYの影響を受けているようです。そして、やっぱり関西弁が好きらしいです。
ちなみに、後半の◯◯の話、については後日書くネタのことでーす。
全てお見通し・・さすがオカン
オカンのアンサー
ちょっとテンション高めで書いていたので、心配されることはないと思っていたんだけど。そこはオカン。SATTYの元気のなさをしっかりお見通しでした。そして最後の一言が力強すぎて、笑った。嬉しかった。いつまでたっても、自分はこの人の娘です。褒められたら嬉しいもんだね。
最後におまけ
長い長いお付き合い、ありがとうございます。
いわゆる「らくらくフォン」という、おそろしくプッシュしにくいスマホをオカンは使っているんだけど、よくもそんなに打てましたな、と娘ビックリのロングメールを送ってくる。それが私のオカン。
LINEとかを使いだしてから、「ほい」とか「ふむ」とか「うきゃー」とかの短いやりとりだけで生活しているSATTYとしては、毎度ピーロン♪とメールが来るたびに、「ながっ」とまずは短く驚きの言葉をあげることにしている。
SATTYのオカンは、手紙をよく書く。それはもう、頻繁に書く。
旅先にいけば、必ずその地方の街並みや景色が描かれたハガキをコレクションかのように買いまくるし、やれ封筒に貼る封印用のシールだの、綺麗な便箋だの、お店かよ!と、ツッコミたくなるくらい。まぁよくもこんなに集めたもんさ。
そんなだから、SATTYの人生の節目には、いつもオカンの手紙があった。大げんかの翌日とか、誕生日、結婚式。便箋10枚近くにのぼるオカンの分厚い手紙を、もう何度ももらった。達筆の文字がびっしりと並んだそのすべてを、SATTYはずっと大事にしてるんだ。
そして、このたくさんのメールも、やっぱりずっと残しておきたくて。オカンのメールをここに残します。
さて、そろそろ寝ないとまた怒られるので、今日はこの辺で。
また、次のお話で。
ジャイアンとのび太は、なんで友達なのかを考えた
こんばんは、SATTYです。
友だちのマルちゃんと、今日そんな話をした。
だって、よく考えたら不思議だと思わない?ジャイアンは、すごくのび太をいじめる。のび太は、怖くて震えあがったり、する。
わたしがのび太だったら、そんなやつ大っ嫌いだ。絶対一緒に冒険なんて行きたくないし、ピンチになろうが、助けたりしない。ざまあみろって思うんだ。
ところが、のび太は違う。なんだかやたらと空き地で一緒にいるし、ピンチの時には自分の身をかえりみず助けにいったりする。楽しそうに一緒に大笑いしたりもする。出来杉くんより、ジャイアンの方がずっと親しいようにみえる。おっかしいの。変だよ。だから、わたしたちはこの問題についていろいろ話し合ってみたんだ。
のび太はやさしい、やさしすぎる
マルちゃんがこんなことを言った。
「わたしは、ちょっとだけ似たようなことあるよ。嫌がらせしてきたいじめっ子と、その後すんごい仲良しになったことあるよ。」
「そうなの。なんで?」
「その子もいろいろあったんだろうなぁと思ったの。だから、その子が仲良くしてって言ってきたとき、受け入れようと思ったの。」
そんなことあるんだなって、わたしは思った。マルちゃんが優しいからかな。相手を想える優しさ。そうか、それもあるよね。
いじめられっ子ののび太に、優しさがなかったら、自分に嫌な思いをさせるジャイアンのことは、ただ憎いだけ。のび太は優しい。弱虫だけど優しい。だから、昨日いじめられたジャイアンを、仕返しすら企んだジャイアンを、今日は一緒に笑いあう友達として許すことができる。のび太の懐は、海より深い。そうか、のび太はすごいやつなんだ。
ジャイアンの気持ち「心の友よ」
でも、前提っていうのがあると思うんだ。ジャイアンがどう思っていたかってこと。
マルちゃんは、さっきの話の続きにこう言った。
「わたしをいじめたいじめっ子、わたしのことすごく好きなんだなぁって思ったんだよ。」
好きだから何をしてもいいってもんじゃぁないけど、ジャイアンは間違いなくのび太のことが大好きだとわたしは思う。ジャイアンの口癖知ってる?「心の友よ」っていうんだ。時に涙をながして、のび太をぎゅっと抱きしめるんだ。ジャイアンは嘘をついているのかな。わたしはそうは思わない。ジャイアンの「心の友よ」は本心なんだよ。
だから、のび太がそうするように、ジャイアンも本当のピンチにはのび太を全力で助ける。いなくなったら必死で探すし、「何してんだ、のび太!」って言いながら、グズなのび太を救ってくれるんだ。のび太はきっとわかってる。ジャイアンが本当は自分を大事な友達だと思ってることを。本能で感じていると思うんだ。
想像してみたんだけど、もしものび太が誰か違う人に、すごくいじめられているのを見たら、ジャイアンはどうするかな?ジャイアンはきっと助けるんじゃないかと思うんだけど、どう思う?「おれはいいけど、お前はダメ!」とかいって、よそのいじめっ子をどっかにやっちゃいそう。考えすぎかな?
「ジャイアンが知らんぷりしてさ、なんにも思わなかったら、のび太はジャイアンを友達だとは思わないかもね」
マルちゃんが言った。そうだね、わたしもそう思うよ。「心の友?何言ってんだ」って、さすがののび太もそう思んじゃないかな。
心が見つける友達っているんじゃないかな
時間をかけて少しづつ関係を作っていくこともあるけど、出会った瞬間にビビビとくる友達っていない?「この人!」って心が反応する人。
そういう出会いをしたときって、だいたい不思議なくらい引き合う。ずっと昔からの友達のように、どんなことでも打ち明けられるようになる。なんなんだろうなぁ、これって。不思議。
「そういう自分の直感を、わたしは信じて大事にしてるよ」
マルちゃんはそう言った。生きている中で、それだけの出会いってどのくらいあるかな?自分の心が見つけた友達。ジャイアンとのび太は、大人になってもずっと心の友でいてほしいね、それが今日のマルちゃんとの結論。マルちゃん、わたしもマルちゃんとずっと心の友でいたいな、そう思うよ。
それでは今日はこの辺で。
また、次のお話で。